明大前の和食店が描く、『世田谷区を走る鉄道③』
こんにちは。
世田谷区松原で和食店『身ノ程知ラズ』を営む店主・千場です。
世田谷区内を走る鉄道は、東急田園都市線、東急世田谷線、小田急小田原線、京王本線、京王井の頭線の5本あります。
前回までに東急線2線と小田急小田原線について触れましたので、京王本線および京王井の頭線について触れたいと思います。
まずは、京王本線。
旧京王電気軌道が営業していた路線です。
新宿駅を起点とし、京王八王子までの37.9kmを結んでいます。
おおよそ甲州街道と平行に走っていますね。
世田谷区内では、代田橋駅~千歳烏山駅(八幡山駅のみ杉並区)の7つの駅を擁しています。
どの駅も個性的で、京王線独特の雰囲気があるように思います。
それはやはり、高架化されておらず電車が近いことに起因するように感じるんですよね。
なんだか庶民的というか。
電車が走る音や踏切の音が、沿線住民の生活に染み込んでいる気がします。
ただ、当然ながら、踏切があることによって起こっている支障は多分にあります。
朝夕の電車の本数が多い時間帯には当たり前ですが踏切が閉じている時間が長いわけで。
私が営む和食店『身ノ程知ラズ』は明大前駅近くにあるのですが、踏切待ちの車の渋滞は凄まじく、とてもウンザリしています。
早く高架化してもらいたいものです。
ただ、明大前駅周辺地区は長年再開発の話があり、線路南側の用地買収は大よそ進んでいるようです。
単純に高架化されるだけでなく、世田谷区役所や世田谷税務署等の南側に繋がる幹線道路を通し、世田谷区の長年の課題である南北間の交通網の拡充(バス路線の確保)も併せて実現する方向性だとか。
もう一つの路線、井の頭線。
僕ら世代(1980年前後生まれ)だと、なんと言ってもファンキーモンキーベイビーズのイメージが強い。
「Lovin’Life」という唄の中に、
“覚えてるかい?二人の街まで走っていた井の頭線
満員電車埋まるつり革 君は僕の腕の中
肩を抱き寄せたその時 初めて愛の意味を知った
想像してたよりももっと 小さかった君を守ろうと”
という箇所があります。
井の頭線の混雑振り、社内の狭さ、若い男女が愛を育んでいる情景が目に浮かびます。
かく言う私は、井の頭線にこんな甘い思い出は残っていません。笑
歴史にもちょっと触れます。
東京では1925年に山手線の環状運転が開始されましたが、沿線のさらなる発展を見込んで、私鉄によってその外周にもう一つの環状路線を形成する計画があったんです。これは、当時の鉄道省文書に検討記録が残されているんだそう。
しかし、計画検討後に昭和金融恐慌(社会の授業で習いましたね~)が起こり不景気であったため資金不足に陥ったこと、掘削での建設を予定したため建設費が割高であったこと、交差する路線(何本あるんだ!?)との協議が困難だったこと等から、この計画は幻のものとなりました。
この計画が予定通り遂行されていれば、今の東京の交通網はさらに便利になっていたでしょうね。
見てみたかったものです。
明大前で和食なら身ノ程知ラズ
03-6883-9777
https://minohodo-shiraz.jp/
世田谷区松原2-29-17 ルミナス松原1階